CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。
一般外科症例

犬のマイボーム腺腫

目次


犬のマイボーム腺腫について


マイボーム腺腫とはまぶたにある脂を分泌する腺の良性の腫瘍です。

犬の眼瞼にできる腫瘍の多くは良性腫瘍であり、その中でも7割程度がマイボーム腺腫と言われています。
診断は針生検による細胞診検査か、麻酔下での外科的切除後の病理組織学的検査によって行います。針生検は麻酔をかけずに行える反面、腫瘍が目の近くにあるので困難な場合もあります。
針生検を行う理由としては腫瘤が炎症性腫瘤(いわゆるものもらいなど)か腫瘍性腫瘤かみきわめるためです。
炎症性腫瘤の場合は抗生剤や抗炎症薬による内科的治療が一般的な治療になります。一方腫瘍性腫瘤の場合は外科的な切除が治療の第一選択ですが、腫瘤自体が目に影響を与えない場合は経過観察になることも少なくありません。腫瘤が急速に大きくなる、目にあたり刺激になって炎症を起こしている場合は早めに外科的摘出を検討しなければなりません。
目を横から見た図です



犬のマイボーム腺腫を切除した実際の症例


症例はチワワの去勢雄、来院時の年齢は10歳、体重は6.2kgでした。 「2-3日前からまぶたのできものに気づき、目も赤くなっている」ということで当院を受診されました。

腫瘤のサイズは3mm×2mm程度で、まぶたの外から内側に渡って存在し、腫瘤の一部が眼球結膜に接触し、結膜炎を引き起こしていました。
来院時の写真です。
腫瘤がまぶたの外から内側に渡って存在してます。
オーナー様と相談の上、まずは炎症性腫瘤として内科的治療を行いました。
しかし腫瘤は小さくならなかったため、外科的切除を行いました。
切除後の写真です。
病理組織学的検査では「マイボーム腺腫」という結果でした。
腫瘍の取り残しはなく、摘出状態は良好でした。
術後も合併症はなく、腫瘍による結膜炎も治りました。

眼瞼の腫瘍は多くの場合が良性腫瘍で、経過観察となる場合が少なくありません。その場合は定期的に写真を撮るなどサイズや眼球との位置関係をしっかり把握することが大事になります。

中野区の江古田の森ペットクリニック
執筆担当:獣医師 目黒 拓也