CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。
一般外科症例

骨盤骨折

目次


骨盤骨折


骨盤骨折では大事な血管や神経を損傷することがあり、緊急疾患に含まれます。四角形の箱のような形状をしているため、骨折が数カ所ある場合も少なくありません。
骨折部位や年齢によって固定方法を変えていく必要があります。骨盤臼(大腿骨が収まる部分)から仙骨(背骨につながる所)にかけての骨折は固定が必要で、特に骨盤臼の骨折では大腿骨頭と呼ばれる所に障害が出て切除しなければならない場合もあります。


骨盤骨折の実際の症例


若いノルウェージャンフォレストキャットです。成長阻害することがあるため、プレートとピンは1ヶ月程で抜去しました。
ポメラニアンの骨盤骨折です。両側で骨折しており、手術時間の短縮と固定力の強化のためにロッキングプレート・スクリュー(プレートとスクリューが固定されるシステム)を使用しました。プレート抜去はしなくても良いタイプです。
M・ダックスフンドです。痛みが強かったのですが、術後は骨折前と同じように活動できています。
数カ所折れていますが、重要なのは仙腸関節(上の◯)の脱臼と、股関節脱臼です。
仙腸関節はラグスクリュー法と呼ばれるスクリューによる固定を行い、股関節は大腿骨頭切除術と呼ばれる方法を行っています。
執筆担当:獣医師 磯野 新